聖籠町有形文化財:絆己楼はんきろう:剣術道場訪問

新潟県武術流派一覧の項目で触れている聖籠町の剣術道場へ11日(日曜日)に行ってきた。新発田の某館長Kさん夫妻案内で、村上市出身で心形刀流をしているY氏との4名での訪問。非公開と言われていたので名前も出さなかったのだが、聖籠町のホームページに載っていて、町の有形文化財に指定されていた。名を絆己楼(はんきろう)と言う。

 

 絆己楼は、嘉永6年(1853)に大野敬吉(号・耻堂)先生が私塾として建てたとの事。2階の10畳2間で学問を、1階の12坪半(畳37.5枚の広さ)の板間を剣道場をやっていたとの事。2階の天井は非常に低く6尺ちょい位の高さ。その分、1階の天井が高く作られていた。道場の中心に何本か柱が立っており、剣術の稽古ができないため、後に補強のために入れたものだと思った。

 

  ここの道場に心形刀流の伊庭某が教えに来ていたと思っていたら、そうではなくここの大野某他で江戸に剣術修行へ行き、習ってきたものをこの道場で教えていたらしい。この前Kさん宅で拝見した同流の人物もこの大野某と同期で免許をもらってきた模様。ペリー来航の時期なので、この塾で将来を憂い尊皇攘夷などの話をしたものか…。 ここの当主の大野様のお話もいろいろと聞けて、ご先祖がここに通っていたので館長のKさんも興奮されて、心形刀流のY氏も興奮、私も興奮と、あっという間に数時間。この大野宅は水原の代官所の門を移築されてあり、大変りっぱな門です。この絆己楼は非公開のため、一般の人は中は見ることができません。外からは見ることが可能です。

 

時間がなく館長K宅の伝書の拝見ができなく次回へ。この絆己楼は、また訪問しなければいけないなと思った次第。館長Kさんを紹介してくださった新発田のS先生に感謝。さらには案内してくださった館長K夫婦に感謝。いろいろとお話をしてくださった大野様に感謝。 またY氏にも感謝、いろいろと話しましたね。お昼を一緒に食べながら話をしていて、思わずK宅に少し遅れたくらいでしたから。

しかし道場が残っていただけでも、すばらしいこと。新潟県もすてたもんじゃない。今度は二天一流の道場へ見学の予定。

 

さて古書目録の抽選に当たってしまった!伝書3巻ゲットと喜んでばかりはいられない。年末の出費はきついです。